就職とか受験とかのように、自分の社会的な立場を大きく変えようとする場合には、とうぜん吉方を活用すべきです。

もちろん、どの吉方を使ってもいいのですが、仕事の性格によって、それぞれの吉方の効果はかなり変わってきます。

金銭・物質という面では、ちょっと欠けるところもありますが、本質的な仕事を中心とした面では、三碧生まれの人は、ほかの星よりもかえって強いものを持っています。

一白の星のいる方角に向かって行動すると、しだいに社交性が出てきます。たとえば職場を捜すにしても、この吉方を選んだら、あなたの強い性格をみとめてくれる人が多いのですから、割合に抵抗や序擦が少なく、思うぞんぶんに仕事ができます。

それに、この吉方の職場だったら、いい女房役の人間やいい部下にもめぐまれます。あなたの仕事運としては、人一倍いい仕事をしながら、あとのしめくくりがうまくないために、十分の成績をおさめられないという欠点があるのですが、そういう女房役や部下がいれば、この欠点は十分カバーできます。仕事のうえのマイナスが消え、プラスだけが残ることになるのです。

それに、こちらの吉方に当たる職場では、つぎからつぎへ、あなたの腕をふるうチャンスが発します。ほかの人間がもてあまして悲嗚をあげるような問題を、ばりばりあざやかにかたづけら、あなたの実力は、だまっていてもみんなにみとめられるでしょう。たとえばあなたの上役にしても、「あいつは癖が強いけれども、なかなか使える男だ。」と考えてくれるようになるでしょう。

学校を選ぶときにも、この吉方を利用すれば、将来の大成はまちがいありません。

四緑の星のいる方角を使っても、似たような結果があらわれます。ある意味では、こちらの方位が早くめられると言えますが、ただ四緑の方位の場合は、協力者にはめぐまれにくく、競争相手が多いというのが難点です。

九紫の星のいる方角は、たとえば芸術家のように、個人の才能や感覚だけで勝負をしなければいけない人にとっては最高の吉方です。吉方といっても、一白、四緑、九紫の順に直接仕事に力してくれる人間の数は少なくなるのですが、芸術家、技術家、弁護士などのように、本来一人で働くのが原則の仕事なら、そのブラスの効果は、九紫、四緑、一白の順だと思ってください。

ただこの吉方は、あなたの孤独性をかえって強めることもないではありません。そのときは、「強き者はただ一人なるとき、もっとも強し」という格言を思い出してください。

 

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎