五黄生まれの人には、どこかに一本調子なところがあります。―つの考えにとりつかれると、その結果がはっきりするまでは、だれになんと言われても、後にひかない性格ですが、これは時により場合によって、プラスともマイナスともなることはしかたがないでしょう。

ですから、この星生まれの人にとくにだいじなことは、スクートまえに十分計画を練ることです。

もともとねばり強く、めったに勝負を投げないほうですから、最初の計画なり方針がまちがっていなければ、たいていのことではいちおう以上の成功をおさめられるでしょう。

ただ、なんでも屋はいけません。この星生まれの人は、せまく深くという方針がすべてにつけてむいているのです。ですから本業のほうがうまくいっているときに、副業などに手を出すと、そちらでとんだ失敗をして、母屋にまで火がつくようなことにもなりかねないのです。

また、ものの考え方は概して現実的で、理想に生きるというクイプではありません。また想像力にもあまりめぐまれていませんから、飛躍的な大冒険にはむいていません。

あくまで常談的に堅実に、大地をふみしめて、一歩一歩と進むべきです。単調な仕事のくりかえしでも、ねばり強く飽きにくい性格ですから、時間さえかければ、その追のペテランになれることはまちがいありません。

五黄生まれの多くの男性は、ふしぎな性的魅力を持っています。しかも女性かいろいろな意味で恩恵をうけることが多いのです。ですから、悪くいくと「髪結いの亭主」というようなことにもなりかねません。

この一本調子の性格は、 どうしても孤独運をともないがちです。人当たりは悪くないくせに、人の言業をなかなか聞き入れませんから、良い協力者にめぐまれない嫌いがあります。そのマイナスをカバーするためには、吉方をうまく使って、たえず良い相手を捜し求めるしかないでしょう。

五黄生まれの女性は、むかしから「後家運」と言われるくらい強い性格を持っています。家庭ではほとんど女上位のほうですし、夫を飼育するクイブです。夫に万一のことがあっても、自分一人で慟きながら、子どもを育てあげるだけの強さを持っている人が多いので、これをむかしの人は「 後家運」と表現したのでしょう。

つぎに、この星生まれの人は、とくに甘い言葉に弱いのです。敵に対してはとことんまで戦うほうですが、逆に下手に出られると、とたんに脆くなってしまいます。

この性格がよく出れば、親分肌、姐御肌と言われて、大勢の人間を支配するようになりますが、そのかわり悪く出れば、人にだまされたり、裏切られたりして、たいへんな痛手を受けることもないではありません。その点は十分注意してください。

五黄生まれの有名人の例としては、ペートーベン、サルトル、ガンジー、蒋介石、吉田茂、岸信介、石田薄英、大山康哨、有馬稲子、岸恵子、森光子、藤間紫、萬家錦之助、仲代逹矢、青島幸男、渡哲也、志村けん、菅野美穂、松たか子、鈴木京香、伊東美咲、石原さとみ、あびる優、桑田真澄、舞の海、亀田興毅、野茂英雄、ダルビッシュ有、上田桃子、セリーヌ・ディオン、ミハエル・シューマッハ、カレン・カーペンター、ヒクソン・グレイシー、サミー・ソーサ、マジック・ジョンソン、パク・ヨンハ、モハメド・アリなどの人々がおります。

 

 

◎出典 「改定方位学入門」高木彬光著 カッパブックス及びブログ作者の収集データーによる◎